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思考タイプ別プレイヤータイプの分類
プレイヤーは思考に関する以下の3つの要素(各2パターン)の組み合わせにより、8タイプに分類できる
- 自己効力感:高い、低い
- マインドセット:証明マインドセット、成長マインドセット
- フォーカス:獲得フォーカス、回避フォーカス
プレイヤーを区別する3つの要素
自己効力感
ある状況下で結果を出すために適切な行動を選択し、かつ遂行するための能力を自らが持っていると信じる能力。
自己効力感が高いプレイヤー
「自分ならできる!」とポジティブな感覚で行動する。自信家。
自己効力が感が低いプレイヤー
「自分には無理だ・・・」とネガティブな感覚で行動する。
マインドセット
マインドセットとは、プレイヤーの考え方・思考の癖。
証明マインドセット
「他人に自分の能力を見せつけ認めさせること」にエネルギーを注ぐタイプ。
自分はすごいと思いたい、そう思わせたいと考えている。
自分と他人をいつも比較し、他人に助けを求めることやミスすることを避ける傾向がある。
困難に陥った時は「不安に押し潰される」「諦めてしまう」という反応を示す特徴がある。そのため、課題や目標に捉われそこに至るまでのプロセスを楽しむ余裕を持てない。
成長マインドセット
自分が成長することに焦点を当てるタイプ。
証明マインドセットを持つタイプは評価基準が他人で「すごい人に思われたい」と考えるのに対し、成長マインドセットの評価基準は自分で「すごい人になりたい」と考え、自己成長にエネルギーを注ぎ他人の目を気にしない。
困難に直面した時も、他者のアドバイスを受けながら粘り強く努力できる。
フォーカス
フォーカスとは「仕事の質をどう捉えるのか」という考え方。
獲得フォーカス(Promotion Focus)
達成と獲得を重視し、最大限の利益や、最小限の機会損失を得ることに重きを置く。
賞賛を得るために行動を起こす傾向がある。
回避フォーカス(Prevention Focus)
危機を回避すること、義務・責任を果たすこと、損失を抑え、資源の減少を避けることを重視する。
批判を避けるために行動する。
自分のタイプの判定方法
3つの質問で簡易的に判定することができる。
自己効力感判定:達成できる能力があると思うか
→あり
→なし
マインドセット判定:あなたの目標達成のマインドセットは?
結果を出すことで誰かに認めさせたい
→証明マインドセット
機能の自分より成長することに喜びを感じる
→成長マインドセット
フォーカス判定:あなたの物事の取り組み方は?
失敗を犯さないことを重視する前例踏襲型
→回避フォーカス
大きな成功の夢を描き手っ取り早く結果を求める
→獲得フォーカス
8つのプレイヤータイプ
無気力
【自己効力感低い↓、証明マインドセット▲、獲得フォーカス⚔】
自信はないが能力の無さを周囲には知られたくないタイプで、努力せず最小限で済まそうとする。
助けを求めるのを無能の証拠と捉え、分からないのに分からないと言えず、周囲が褒めても自信を持てず、かといって放置するともっとダメになってしまう厄介な性質を持つ。
中身がないプラインドマン
【自己効力感高い↑、証明マインドセット▲、獲得フォーカス⚔】
競争心が異常に高く、仲間と言えど容赦なく競争心をむき出しにし雰囲気を悪くするタイプ
自慢の多い目立ちたがりで、批判に聞く耳を持たない。
やる気もあり、成功経験もあるが、失敗などから学べない傾向があり、無鉄砲に飛び込み事態を悪化させることもある。
ビビり
【自己効力感低い↓、証明マインドセット▲、回避フォーカス🛡】
内にこもりがちで常に不安そうにしているが、追い詰められると逆切れするタイプ。
プレッシャーに弱く変化を嫌い何よりミスを恐れる。
自分自身を最大の敵と感じており自己批判ばかりして褒められても素直に受け入れず周囲の援助も受け付けない。
保守派
【自己効力感高い↑、証明マインドセット▲、回避フォーカス🛡】
信頼でき、几帳面で、誠実だが、柔軟性にかけていて頑固なタイプで創造性に欠けるタイプ。
やる気はあるが、自分と周囲の間に限界を設けてしまい現状維持を求める。
人に任せることが苦手でミスを恐れるため口うるさい。
意識だけ高い系
【自己効力感低い↓、成長マインドセット△、獲得フォーカス⚔】
やる気があり成長志向であるが、必要な能力は備わっていないが本人は楽天的。周囲の理解と手助けが必要となる。
真面目な見習い
【自己効力感低い↓、成長マインドセット△、回避フォーカス🛡】
「やる気の空回り」と同様、成長意欲はあるが能力がない。真面目。
カリスマ
【自己効力感高い↑、成長マインドセット△、獲得フォーカス⚔】
エネルギッシュで楽天的な最高の仕事人。斬新なアイディアを出すことができ、逆境にも強タイプ。
熟練の匠
【自己効力感高い↑、成長マインドセット△、回避フォーカス🛡】
責任感が強く、慎重でミスが少ない。専門性が高く周囲を巻き込んで成長しようとするタイプ
タイプチェンジ
プレイヤータイプはフォーカスの種類によってランク別に4つのタイプに分けることができ、マインドセット、自己効力感を鍛えることで同じフォーカス内の上位ランクにタイプチェンジすることができる。
回避フォーカス、獲得フォーカスに優劣はなく、単純にタイプの違いである。
回避フォーカス
- ランクC:ビビり
- ランクB:真面目な見習い
- ランクB:保守派
- ランクA:熟練の匠
獲得フォーカス
- ランクA:カリスマ
- ランクB:意識だけ高い系
- ランクB:中身がないプライドマン
- ランクC:無気力
マインドセットの鍛え方
目標を立てるときは成長を意識したものにする
「学び」「改善」「発展」「成長」「前進」「将来的に」を意識した目標の設定を心がける
屈強な戦士になりたい→屈強な戦士になるために必要なことを学びたい。
if-thneプランニングをする
「こうなったらこうする」とトリガーと行動を決めておく
証明マインドセットにありがちな「称賛を求めて目標を決めようとしている」、「できそうもないから逃げようとしている」ような時は、「目標を達成することによって自分がいかに成長できるかという観点から考えるようにする」というif-thenルールを設定する。
自己効力感の鍛え方
成功体験を思いだす
具体的に成功要因を洗い出し、自身の工夫や努力が関連した要因が何かを意識することが大切。
「才能があるから」「センスがあるから」のようにコントロール不能な要因をではなく、「事前準備がしっかりしていた」「緻密な計画のおかげ」などコントロール可能要因を考えるのがポイント。
周囲の期待値を下方修正する
「ミスしたり失敗したら能力がないと思われる」といった思い込みをしていることが多いが、実際は周囲はそれほどあなたに興味や関心はなく注目しているわけでもない、ということを思い出す。
自己効力感が低いプレイヤーは、自分に自身がないくせに自分の言動が周囲に影響を与えると考えるような自意識過剰な部分も併せ持っているため、冷静に考えることが大事。