疲労:パフォーマンスの低下要因

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科学者
科学者
「疲労」とはプレイヤーの能力を低下させる最も厄介な状態異常のことである。
リベルタ
リベルタ

「科学者」は常にパフォーマンスが悪いけど「疲労」状態だったんだね!

科学者
科学者
・・・

疲労とは

身体的又は精神的な活動の継続により生じるパフォーマンスの低下現象。

高負荷の作業により身体を壊さないように、身体の状態や機能を一定に保とうとする働きである「ホメオタシス」の一種である。

「疲労」自体をプレイヤーが感じることはなく、「疲労感」を感じることで「疲労」を自覚することができる。

疲労の種類

疲労は3種類に分類できる

神経疲労

自律神経の中枢に負荷がかかることにより生じる疲労。

一般的な「疲労」とは主に神経疲労のことを指す。

自律神経は生命維持活動のために身体機能を一体になるよう調整しており、活動時に活発になる交感神経と安静時に活発になる副交感神経から構成されている。

精神的疲労

人間関係やストレスが原因として生じるメンタル的な疲労。思考がネガティブになったりする。「意志力の低下=精神的疲労」と考えることもできる。

肉体的疲労

筋肉に負荷がかかることで生じる筋肉の炎症。蓄積すると組織が壊れたり身体が動かなくなったりする。

ただし、そこら辺の冒険者(社会人)が普段ちょっと動くことで感じる疲労は肉体的疲労ではなく神経疲労である。

疲労の症状

「疲労」状態になると、「頭痛がする」「目がかすむ」「肩がこる」等の症状を発症し、以下のステータスが一時的に低下する。

  • 思考力
  • 反応力
  • 注意力
  • 瞬発力
  • 行動力

また、免疫力低下や、生活習慣病のリスクを高める等、身体の防御力も低下する。

疲労要因

細胞の機能低下

多くのプレイヤーが疲労を感じている時は、大抵が細胞の機能低下由来の疲労である。

細胞の機能低下要因

体内で過剰に発生した「活性酸素」が細胞に有害な作用(酸化ストレス)を及ぼし、細胞本来の機能が維持できなくなることで生じる。「細胞のサビ」ともいう。

エネルギーの枯渇

活動するためのエネルギーが不足するために生じるパフォーマンスの低下。

栄養価の高い食品などの回復アイテムを使えば直ぐに解消するが、そもそも日本などの豊なエリアにおいてはエネルギーの枯渇由来の疲労はほとんど起きない。

エネルギーは十分にも関わらず、回復アイテムを必要以上に使うことで、中毒状態(過剰摂取)になりパフォーマンスが逆に低下することもある。

免疫機能へのエネルギー集中

風邪など状態異常の場合、体温を上げたりしてウイルスへの対策のための活動にエネルギーを集中する。

その結果、思考や行動に必要な分のエネルギーが不足し、疲労感を感じる。

疲労物質の放出

がんの場合はがん細胞が体全体に放出する分泌液が疲労原因となる。

「疲労」≒「神経疲労」

現代においては、最も疲労しやすいのは自律神経であり、自律神経の中枢は脳にあるため、脳が最も疲労しやすいとも言える。

マラソンなどの後は疲労を感じるが、ある研究によると筋肉や肝機能などには疲労物質がほとんど溜まっていないことがわかっている。

運動などにより大きく変動する、心拍数、呼吸、発汗などによる体温調整を制御しているのは脳の自律神経の中枢であり最も負荷がかかる。

脳の処理が増加すると活性酸素が発生し、細胞がサビつくことで自律神経本来の機能が果たせなくなる。

この状態の時に、「疲労」というシグナルが発生し「疲労感」を感じる。

というか、身体のどの部位に負荷がかかっても脳にも負荷がかかるうえ、疲労のサインを出すのも感じるのも脳である。

疲労≠疲労感

疲労感によってプレイヤーは疲労を自覚することができるが、「疲労≠疲労感」ではないというややこしい性質を持っている。

主に疲労するのは自律神経の中枢であることが多いが、疲労感を感じるのは脳の眼窩前頭野という部分が中心となっており、部位が異なる。

そのため、条件によっては「疲労」しているのに「疲労感」を感じないといったことが起こり、「過労死」などのバッドエンディングを誘発することがあるので注意が必要。

疲労感を感じない条件

疲労しているのに疲労感を感じない条件で作業(ミッションやクエストを)続けると、疲労により身体を壊したり、最悪「過労死」に繋がることがある。

達成感のあるクエストやミッション

やりがいや達成感、報酬の期待、楽しさがあるクエストやミッションの場合、疲労しているのに疲労感を感じなくなってしまうことがある。

これは人間種特有の現象で、人間種の脳の前頭葉が発達したことにより起こる現象。ライオンなどの他の種族では過労死は起きない。

運動中

マラソンなどのように超距離を走っていると、あるポイントを超えると高揚感が生じる「ランナーズ・ハイ」のような場合。

「ランナーズ・ハイ」状態では、脳内で快楽物質が分泌され疲労感を感じなくさせてしまう。

疲労感を感じる条件

やり残した仕事

「仕事をしたことで疲労する」と考えがちだが、実際は完了した仕事自体では疲労していないことが多い。

仕事後に感じる疲労は「やり残した仕事」が原因で生じる疲労感である。

疲労のサイン

脳が疲労した際に発するサイン。

飽きた、眠い

一見するとただのやる気のない奴のように感じてしまうが、疲労時に脳が発する大事なアラーム。

そもそも、脳の同じ部位ばかりを使う作業を続けると、「酸化ストレスでその部位をこれ以上使わないで」という合図を脳が出す。

その合図によって、飽きや眠気などが生じる。

疲労を防ぐ方法

同じ作業を続けない

脳の特定の部位ばかり使用すると、酸化ストレスで脳の使用部位がやられるため、こまめに作業を変えることが有効。

こまめに休憩をとる

脳に負荷がかかると、酸化ストレスで機能が低下するが、一定の水準を超えなければ回復しやすい。そのため、まとまった休息ではなく、こまめに休息を取ることで脳疲労を軽減することができる。

やるべきことを3つに絞る

やり残しがあると疲労感が発生するため、明確な目標を3つ立て、それさえクリアすればOKにする。

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